千葉駅ビル閉店

 平成23年1月31日、千葉駅ビル=PERIE1が閉店した。10年前に閉店し、今は43階建ての高層マンションになったセントラルプラザ同様、子供の頃から親しんだ遊び場所がまた一つなくなった。昭和38年生まれの私と同じ、今年48才になるビルであったが、千葉駅舎の建て替えに伴い閉店した。

 千葉駅舎の建て替えに関しては、およそ1年前にJR東日本から正式発表があり、駅構内の工事が各所で既に始まっているので、センプラの時のような感慨は全くない。

 子供の頃、千葉駅ビルの屋上で遊具に乗ってはしゃぐモノクロ写真がアルバムに残っている。ここ10何年も屋上に行ったことがないので、最近どうなっていたのか分からないが、千葉駅ビルの屋上に円盤型の建造物があり、私が子供の頃は屋上展望レストランだった。しかも回転していた。

 千葉駅は、利用者の方はよくご存知のように、東京方面からは総武緩行線が1・2番線ホームに入り、総武快速線が3〜10番線の4つのホームに分かれて入る。千葉から外側へは房総方面が3・4番線の内房線と5・6番線の外房線で駅舎の南側、銚子方面総武本線が7・8番線、成田線が9・10番線で駅舎の北側にあり、5つの島ホームが駅ビルを挟んで並んでいる。そして、東口となる駅ビルの真ん前には、千葉都市モノレールの千葉駅がでんと構えている。つまり、千葉駅ビルは5つのホーム(10本の線路)とモノレールに囲まれた三角地帯になっている訳だ。

 千葉駅のこの構造は駅の建て直し以前に、総武線快速電車にどのホームから乗ればいいのか素人には全く分からないという問題と、上記4つの県内ローカル線のどれか一つでもダイヤが乱れれば、入線ホームが大混乱し、全部の路線のダイヤが混乱し、横須賀線まで影響が出るという問題を抱えている。この問題は千葉県の地理的問題なので、駅ビルを建て直したからといって解決する訳ではない。

 それはともかく、一昨年暮れ、千葉駅舎建て替えの正式発表があった時、この構造を知っている人達はみんな思ったはずだ。建て直すのはかまわないが、その前にどうやって駅ビル壊すんだ?

 最近、大手町・丸の内再開発の工事現場をあちこちで見ているので、とりわけ敏感なのだが、ビルの取り壊しには各種重機を屋上に降ろして、上からだんだん壊していく必要がある。ところが、上記のように雪隠詰めの構造になっているので、ショベルカーなどを駅ビルの屋上に降ろすのはかなり難しい。重機を持ち上げるためのクレーンを設置する場所がないのだ。それこそヘリで運んで降ろすのかということになるが、そんなの大震災の現場でもない限り見たことがない。

 とりあえず、駅ビル後ろのJR施設の入った建物を先に取り壊すようで、囲いが出来ているが、これをどうやって壊しているのか見てみたいものだ。これから5年ほどかけて、千葉駅ビルの建て直しが行われる訳だが、その経過は実に興味深いものがある。今後楽しく見させていただこう、と思っている。

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