自民党は自民党だから負けた(平成21年9月5日)

 首班指名選挙で、麻生と書きたくないとか、白紙で投票するとか、敗戦のA級戦犯は麻生、福田、安倍、細田、菅の5人だとか、そんなことばかり言ってるあんた達全員のせいで負けたんだよと言いたい。昨日の全国幹事長会議でもそんなことを言った人がいるようだ。全員落選したのならともかく、当選者が119人もいるのだから、結局落選したのは、落選した人の責任だ。
 いつから自民党はこんなだらしない矜持のかけらもない政党になってしまったのか。もともとそんなもんなかったんだよと言う人もいるだろうが、かつての自民党はなかなかのものだった。多分中曽根内閣が終わった時が、自民党の終わりの始まりだったのではないか。そして、ポスト中曽根の竹下内閣が倒れた際、受け皿になるべき安倍晋太郎は病に倒れ、リクルート疑惑にも連座していた。その後の総裁はもはやかつてのカリスマ政治家ではなく、選挙向けの看板政治家ばかりになってしまった。その看板の後ろで抗争を繰り返す自民党に国民が嫌気がさしきっていたのが、今回の結果ではないのか。
 小泉純一郎だって総裁に当選したときは看板のはずだったが、残念ながら過去の経歴や言動から考えても、彼が操り人形になるはずがなかった。そして小泉政権の5年の間だけ、自民党は長期低落から国民の目をそらすことが出来たのである。そう考えれば、もし森喜朗の後、橋本龍太郎が再登板していたら、6年前の総選挙で今回の選挙結果は起きていただろう。もっと言えば、今回の民主党勝利と8年前の小泉“自民党をぶっ壊す”政権は同根なのだ。
 つまり今回自民党だという理由だけで自民党は負けたのだ。私はかつて公明党を飲み込んでいるという理由で新進党には投票しなかった。分裂して自由党になってからは党員にもなり、選挙も自由党に入れ続けた。自由党が民主党に合流して、日教組と手を組んだ瞬間から自由党を含んでいるはずの民主党には入れなくなった。私は自民党が自民党だから入れるのではなく、民主党が日教組をバックにしているから民主党に入れないのである。しかし、国民の多数は自民党が自民党である故に入れなかったのだ。
 日本人は振れ幅の大きい民族だから、民主党がだめだったら、次は民主党に入れないだろう。だが、その時自民党に入れるのか、今の状態では甚だ疑問だ。やっぱり解党的出直しが必要なのかもしれない。とりあえず党名も変えたらどうだろう。

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