ゆびとま(平成21年5月31日)

 ゆびとまが、5月2日から重大な障害とやらで停止している。ことり氏にGW明けに知らされ、へーって思っていたのだが、突然今日になってマスコミが騒ぎ出した。今頃になって何が「わかった」だと思っていたら、夜になって、「ゆびとま再建委員会事務局」なる組織が、今までゆびとまのどのページを開いても出て来た「サービス停止のお知らせ」を「サービス停止に関するご報告について(5月31日)」に掛け替えて来た。
 内容を見ると「株式会社この指とまれ」による障害復旧は困難で同社の承認と移管を受け、委員会事務局が作業に当たっており、6月14日再開を目指していると言う。そもそも「株式会社この指とまれ」自体既に存在しない(登記上は別にして)のではないかとの噂もネット上では流れており、普通なら、会社がなくなって、ページが閉鎖されて、個人情報なんかどこ行ったか分かんなくて、全員首を洗って覚悟するしかないところをこの人類補完委員会ならぬゆびとま再建委員会が救ってくれようとしているのだ。
 うーむ、「ゆびとま再建委員会」事務局。協力企業および数名のヘビーユーザからなるということだが、個人情報を含む全てのデータは委員会で保全しているので心配ないと言っている。ヘビーユーザはともかく、協力企業の名前ぐらい公表してくれれば、少しは気休めになるというものだが、現時点では、5月2日から表示されていたサービス停止のお知らせと状況は変わっていない。とりあえず、6月14日の再開を期待?して待つしかないか。
 さて、過去のゆびとまからのメルマガや私書箱からの通信を見ると、非常に懐かしいものがある。ニフティみたいに登録から何年経ちましたメールが来るわけではないので、(そういえば、毎年来ていたのに10周年の2006年以降来ていない)入会したのがいつだったか定かではないが、少なくとも2000年には入っていたはず。私が最後にデータを修正したのは2004年の3月だったようだ。その後中学の同窓会の告知を2回やって、ゆびとまとは縁遠くなっていた。毎週、新着登録者のお知らせメールが来ていたが、それもほとんど見なかった。
 その後、2007年2月に「【重要】株式会社ゆびとま代表取締役の変更および一部報道について」という見慣れないメールが来て、そこで初めてゆびとまでググって見ると、その前1年ちょっとの間にゆびとまに起きていたこんなことやあんなことが分かってびっくりさせられたものだったが、自分としては自身のホームページで公開していた以上の情報は実名以外ない訳だから、別にどうって事ないやと、その後も放置していた。しかし、自分が加入している会員制サイトがフロントに乗っ取られていたとか、創業者は暢気に長崎県知事選に立候補していたとかいう、実に恐ろしい出来事を知っても、どうってことないやと放置出来るなんてどういう神経なんだろう。個人情報保護法に恨み辛みの仕事してるとそうなるのかな。
 そして、さらに追い打ちをかけるように、その年の9月には「【重要】「この指とまれ!」および「ゆびとまSNS」の事業譲渡のお知らせ」というメールが来ているのだが、あっそうってな感じで気にも留めていなかった。そんな訳だから、昨年12月に来た「この指とまれ!再生計画」なんていうメールは全然気づかなかったし、今年1月27日から4月21日まで、新規登録者のお知らせという毎週来るメールが来ていないことも当然気づかなかった。そして、翌週28日を最後にメールは来なくなった。ちなみに最後のメールに記された会員登録数は3,758,226人となっている。インターネットアーカイブで見られる一番古いフロントページは2000年8月で、その時の登録者総数は1,281,840人とある。懐かしい、個人の手作り感の漂う昔のホームページだ。あの頃、そんな手作りっぽいゆびとまフロントページに少しずつ大手企業の広告が増えて行って、成長する中小企業っていう感じがありありとしていたものだったのを覚えている。
 ほとんど使い道のないサイトだったが、高校時代の友人を発見したりして楽しいサイトではあった。補完おっと再建委員会が、どのように再構築してくれるのか分からないが、これからもゆびとまを大きく利用することはないだろう。元ヤクザに会社を乗っ取られ、追放された創業者の小久保徳子氏は創業者仲間が代表を務めるIT企業(ちなみに今でも本社所在地は長崎)でコールセンター(福岡所在)業務のプロデュースなどの仕事をしているようだが、今回の障害をどう見ているのだろう。素晴らしい才能を別の業界で活かしている人だから、きっと別世界の出来事のように見ているのだろうが、370万人を巻き込んだ事実は消えない。きっと、苦しいだろうなあ。

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