奨学生のトンコと小泉首相の靖国参拝(平成17年6月18日)

 親しい販売所長から学生がトンだ話を聞いた。彼は嘆く、「昔は学生のトンコなんて考えられなかった、奨学会はいったいどうなっているんだ」と。私は4月から奨学会の仕事の一端を担っているわけだが、そんな暴言を許すわけにはいかないので、「奨学会は関係ないじゃん、本人の資質でしょ」と言ったが、それにしても今年は以前私が首都圏担当をしていた時分に比べ、学生の辞退や早退やトンコが目立つ。「それが今の若い子ってもんでしょ、戦後教育の成果ですよ」といってその場を離れたが、奨学金をもらって新聞配達しながら学校へ行くという、新聞奨学制度自体、やはり転換期に来ているとしか思えない。かつて、わが系統は首都圏においては70%の学生依存率だった。学生依存脱却を唱え、制度から配属方針から全て180度転換し、学生配属を強制的に削減した結果、その転換の最中に夕刊廃止という革命的政策転換があったこともあり、学生依存率は20%を切り、今や15%に近づこうとしている。一方で専業が当てにならないのは昔も今も変わらないため、学生はある程度必要だという声が多いのも事実だ。そうした中でせっかく入れた学生にまさかのトンコをされたのでは店だってかなわないというのが正直なところだ。  学生のトンコ、それも特段以前と比べて労働条件が悪化したわけでなく、むしろ好転している中で逃げ出す学生が多発するというのは、やはり日本人が、特に若い世代が、辛抱という文字を辞書に持たず、無責任と恥知らずを信条とするようになってしまったことにその本質があるのではないか。アメリカと中国の顔色を窺い、国としての矜持を持たなくなってしまった今の日本がこういう若者を作り出し、今のままなら今後その比率はどんどん上がっていくのは自明である。 小泉首相にはどうあっても今年は8月15日に靖国参拝を果たして欲しい。それは始めの一歩である。中国の顔色を窺わない、日本の礎を築いた人々に感謝することから、無責任社会を打破する第一歩が始まる。苦しくなったら逃げればいいんだなんて思想をはびこらせてはならない。

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