人は突然死ぬ(平成17年5月5日)

せっかくの更新再開第1回なのにこういう話題でスタートしなければならないのは誠に残念だ。

「人は突然死ぬ」と言えば、時節柄福知山線で亡くなった107人の事故犠牲者を思い浮かべるわけだが、その事故で大騒ぎの最中、私はと言えば父親の葬儀・告別式で大わらわであった。福知山線事故の3日前、父は昼間散歩をし、いつものように手帳に昼間の行動をつけた後、夕方6時過ぎ、ベランダに出てタバコを吸っていたという。そして、その状態のまま、ベランダでドーンとひっくり返ったそうだ。母は110番と119番の区別が付かなくなり、伯父の家に電話して聞いたらしい。救急隊が到着した時には既に心停止状態で、救急病院に運ばれ、蘇生を施したがついに戻って来なかったとの医師の説明であった。

私は地下に居たため、母からの留守電も、会社からのメールや留守電も、病院からの留守電も気付いたのは8時過ぎであった。そして医師から聞いたのが上記の説明で、蘇生の甲斐無く7時29分に死亡を確認したとのことだった。大病を患ったこともなく、特に前兆もなかったため、全く想定外のことだった。医師の死因判定は解離性上行大動脈瘤破裂による心タンポナーゼ。要は大動脈瘤破裂だ。父はまもなく77才になるところだったが、突然その生涯を閉じた。

19年前、親友を癌で亡くした時もその日は突然やってきた。ただ、彼は1年半にわたる闘病生活をしていたが、21才の若さでまさか亡くなるとは思いもしなかった。会社に入って以来、100回を優に超える葬式に立ち会って来て、葬式を出すと言うことには慣れきってしまっている自分だが、19年ぶりに人は突然死ぬということを思い知らされた。さんざん葬式をやってきても、初めての喪主となれば分からぬ事ばかりであったが、会社の皆さんやkotori氏の多大なるご協力と親戚によるご助言によって無事葬儀を執り行うことが出来た。あれから2週間がたったが、未だに実感がない。事故死も大動脈瘤破裂も、死は突然やってくる。やはり運命のなす技というしかないのだろうか。

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