魅力のない組織はつぶれる(平成17年2月3日)

”魅力のない組織はつぶせ”と、後輩が自身のブログで言っている。”私は、魅力のない組織はつぶれる”だと思うのだが、今、ある高校のある部活がまさしくつぶれようとしている。部員ゼロで活動停止状態になるのではないかと、数年前から危惧してきた私の出身部だ。別に卒業してから23年も経っているのだから、つぶれようがどうしようが関係ないのだが、自分が関わってきた、あるいは今も何らかの形で関わりのある組織だとすれば寂しい。しかし、所詮は好きなものが集まって活動する組織だから時代遅れになったり、魅力がなくなったりすればつぶれるのは当然だ。

かのブログでは、天下の河北新報が報じた宮城県内の暴走族の高齢化と、自身が役員として参加していた公立保育園の父母会を例にとって話をしているが、世の中の組織には、自由意志もしくは利益上の必要あるいは身の危険から入る組織と自分の意識に関係なく、ただ要件を満たすというだけで構成員になってしまう組織(同窓会など)がある。私の出身部は当然好きで入ったものだし、暴走族もいわばサークルのようなものだ。じいちゃんばあちゃんのお茶の会と暴走族はある意味同列なのである。会社もそういう意味では自らの意思で志望して入った組織であるから、ある意味暴走族と同列である。ただし、暴走族はそれ自体は利益追求団体ではなく、好きな仲間とバイクでかっとびたいというのが本来の目的だから、やっぱりじいちゃんばあちゃんの茶話会だ。

さて、じゃあ、会社はどうかと言えば、その会社がトータルとして追及する利益が自分に還元されて給料として懐に入る。その利益がどんどん大きくなれば、給料も多少なりとも増えていくだろうし、そのためにみんな頑張る。しかし、利益や売上が減っていけば給料は減るはへたするとリストラだ。そうならないためにみんな頑張って仕事をする。しかし、世の中には月給泥棒と言われる人がいるのも事実である。世の中の人が税金を払いたがらないのは、公務員が仕事をしないというイメージによるものであり、このイメージが払拭(かなり難しいと思うが)出来れば、結果として自分に還元される分担金なのだから喜んで払う人が増えるだろう。

仕事はよく出来る人に集中し、しない人はなんとなくこなしているだけでなんとなく給料をもらってしまう。そんな人がいれば、よく働く人がやる気をなくすのは自明の理である。私は、自身が月給泥棒と呼ばれたくないし、会社をつぶすのも嫌だから、自分が一生懸命働くとともに、働かない奴には厳しく当たり、向上させるか、さもなくば排除しようとする。使えない新入社員を採った会社を非難もする。組織で仕事をするとか、組織プレーとか言っても、結局は組織を支えるのは個人の資質だからだ。資質の劣ったプレーヤーをいくら集めて組織プレーをしようとしても、そのチームは絶対優勝出来ないし、上位リーグに上がることも出来ない。出来るのは解散か他のチームへの吸収合併くらいなものだ。そりゃあ、15人一体になったラグビーが出来れば、20人分くらいの働きは出来るだろうが、最初から20人分の能力を持った15人に組織でプレーされれば敵わない。ラグビーは野球なんかと違って、絶対的にチーム力の差が点差に反映するから、大学や高校でも目くじら立ててスカウト活動をするのである。さらには、組織でプレーする前に徹底的に鍛え上げ、一人前以上の働きが出来るよう訓練するのだ。訓練しても一人前以上にならないようなプレーヤーはその組織を去るしかないのだが、訓練もしないでおいてあいつは仕事が出来ないなどというのもまた論外である。組織は組織を守るために構成員の教育に責任があるのだ。

組織というのはそこに所属する人達の共同体であって、個人のものではない。もちろん株式会社を所有しているのは株主なのだが、それは置いといて、組織としての会社においては共同体利益の追求がいの一番であり、誰かがその組織を動かして特別な個人的利益を得るとかいうことはあってはならないことである。共同体利益が追求出来ず、誰かに隷属するような会社や、一部の人が他の多数の人を食わせている会社は、魅力のない組織としてつぶれていくだろう。あえてどこの会社とは言わないが、そんな会社はそこいら中にごろごろしている。うちの会社がそうならないよう、これからも頑張っていこうと思う。ちなみに私はヒラです。

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