レントゲン→CT→MRI(平成15年10月11日)

 今日、自身の人生初となるMRI(Magnetic Resonance Imaging ; 磁気共鳴画像)検査を受けた。

 半年前、ゴルフでドライバーをフルスイングしたときに右脇腹に感じた痛みがいよいよ"おおごと"になってきた。最初のうちは、クラブを振り切った時、右の一番下の肋骨の辺りが引きつるように痛い感じがしていただけなのだが、その後数回のラウンドと7月半ばに最後のゴルフをしたときも痛みを感じていた。その頃までは、ゴルフの時に痛かっただけだったのだが、8月半ば、前回お気楽極楽に書いたスーパー銭湯に行ってアカスリをしてもらった時、うつぶせで背中のアカスリをしてもらうと、下になって圧迫を受ける肋骨がすげぇー痛いという状態で「これはやばい、肋骨にヒビでも入ってるんじゃないか」と感じた。「医者に行かなきゃやばいなあ」とは思ったが、肋骨にヒビともなれば、コルセットは避けられない。くそ暑い夏にコルセットは嫌なので、9月まで放っておいた。

 9月に入ると、うつぶせだけでなく、普段寝る際の仰向けの時でも横になる角度によっては痛みを感じる様になってきたのでいよいよやばいと思い、9月中旬、会社を休んで慈恵医大(新橋)に行った。例によって受付でご相談。「痛いのは肋骨の辺りだけど、触ったり叩いたりする程度では痛くなくて、肋骨の裏側が痛いような感じだ」と告げると、受付のお姉さんに総合診療部での診察を勧められた。「右一番下の肋骨の裏側辺りが痛い」と言うと、先生は「位置的には肺か肋間筋肉か肋骨そのものかだと思うので、まずレントゲンと血液検査をしてみましょう」ということになった。おできや首の痛みで何度も行ってるので、勝手知ったる画像診断部であり中央検査部だ。でもって、検査が終わって総合診療部に戻ると、レントゲンの結果は肺も骨も特に異常が見あたらないということで、血液検査の速報値を見ると、「まずいっ」、尿酸値が9.9だ。先生に「これは発作が出る出ないにかかわらず薬を飲まなきゃいけない数字ですね」と言われ、心の中で「ちっ、ばれたか」とつぶやいていた。それにGPT、GOTの値が高い。「これは脂肪肝ですよ」と言われ、「あ〜、そこまで行っちゃったか」とこれまたつぶやいていた。で、結局は骨か筋肉かという仮の結論に達し、整形外科に行くことになった。整形外科でもレントゲンだけでは分からないと言うことになったが、とりあえず湿布を貼って様子を見ましょうといういつものパターンになった。過去2回首が痛くて慈恵の整形に行ったときと同じである。痛みが引かないようなら次はCTを撮ってみましょうということで、9月一杯湿布を貼っていたのだが、痛みは変わらず、10月2日、再度整形外科へ行き、CTを撮ってもらった。で、その結果を9日に聞きに行った訳だが、CTの結果も骨には特に異常なし(No Specific Findingと書いてあった)。で、やはり内臓系の疑いが消えないということで、総合診療部に差し戻しになった。

 再度訪れた総合診療部では、またもや尿酸値と肝臓が問題になり、痛風のザイロリックと肝臓のウルソという薬を飲んで2週間様子を見ることになった。その間の禁酒も一緒に言い渡されてちょっとショックだったがまあ仕方がない。焦点は肝臓と胆嚢に移り、ここを詳しく調べるため、MRIを撮ることになった。先に尿検査と前回より遙かに検査項目の増えた血液検査をしてMRIの予約をする。先生の指示はMRCPとなっており、後で調べると胆管と膵管を検査するもののようだ。予約は11日昼。予約票の注意書きを見ると、心臓ペースメーカーや脳などに金属が入っている人の他、砲弾の破片が体内にある人とか閉所恐怖症の人は受けられないと書いてあり笑ってしまった。それにしても何で体重だけ書かせるんだろう。

 そして、運命の10月11日ついにMRI検査である。4時間の絶飲食なので、起きてからつばも極力呑み込まないよう気をつけながら病院に行く。MRIの待合室に行って、下着の上からガウンを着て待つ。その間、先に造影剤を飲む。甘い。「これを飲むと黒い便が出ますが鉄分が多いだけですので気にしないで下さい」と言われる。そういえば、黒い便が出たかどうか確認しなかったな。そして、いよいよMRI室に入る。今回CTは2度目だったが、MRIは全くの初めて。しかし不思議とあまり緊張しない。寝台部に横たわり、バンザイをして、異常があったときに知らせるためのブザーのスイッチを渡される。さらに機械に入る前に胸から上腹部にかけて撮影装置を取り付けられ、ヘッドホンをかける。クラシックが流れている。MRIの音がガーガー、ギーギーうるさいのと、息を吸う、止めるなどの指示を正確に伝えるためらしい。そしてCTと同じように円筒状の機械の中に入っていく。撮影している時はガーっとうるさい音がするのだが、クラシックのせいで眠い。ついうとうとしてしまう。うっかり、「息を吸って止めて」の声を聞き逃しそうになったり、手に握ったスイッチを取り落としそうになったりした。どのくらい経ったのだろう。「ハイ終わりです」となって機械から出た。器具をはずして起き上がろうとしたが、ふらふらである。機械の中で横たわっているときは別に何とも感じなかったのだが、検査終了後かなり長い間ふらふらへろへろの状態が続いた。というより、この日一日使い物にならなかったと言っても過言ではない。そう、MRIは体内の水素原子に磁気と電波を当て、その水素原子が発する微弱な電波を測って画像に結ぶ装置だから、身体を全く動かしてなくても体内の細胞がもの凄い運動をさせられたのと同じ状態になるのだろう。こうして初体験のMRIが終わった。早く結果を知りたいモノだが、早く結果が分かるのは病院から呼び出しを食らうときだから、相当悪い結果が出たときである。次回23日の受診の後、この続きを書くことにしよう。でも、その時は入院してたりして。

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