さん付け(平成14年11月2日)

 テレビに象が出てきたときに「ぞうさん」と呼んで人に笑われたことがある。長い雨の後に太陽光が射してきたときに「お日様が射してきましたね」と言ってしまい、それに気付いて恥ずかしくなったことがある。「ぞうさん」、「きつねさん」、「たぬきさん」、「きりんさん」、「ぶたさん」。よくよく考えてみると動物の名前をさん付けで呼んでいることが多い自分に気がつく。みんな「象」、「狐」、「狸」、「キリン」、「豚」と呼び捨てにするらしい。らしいって、おまえさんだけだよさん付けするのはって言われそうだが、他にも結構いるのではないかと私は思っている。

 何故か、動物にさん付けしてしまう癖がついてしまった理由を私は、多分次の2つのテレビ番組の影響と考えている。その番組とは、「Dr.スランプ」だ。このアニメの中で主人公のアラレちゃんはなんでもかんでもさん付けで呼んでいた。そして私はこのアニメをよく見ていたのだ。太陽をお日様と呼んでしまうのはこの番組の影響を非常に大きく反映しているのではないかと思う。しかし、その1つの番組だけでそんなに影響を受けるはずがない。そもそもDr.スランプは高校時代の番組だ。そこで、よくよく記憶の糸を辿って見ると、幼児期にある番組を見ていた事に気がつく。その番組の名は「家族そろって歌合戦」だ。そう、「ぞうさんチーム」、「たぬきさんチーム」、「うさぎさんチーム」などと名付けられた家族が♪ぞ〜おさんぞ〜おさんや♪しょっしょっしょうじょうじや♪たらったらったらったウサギのダンスのメロディに乗って登場し、歌唱を競うあの番組だ。確かTBSの日曜午後の番組だったと思うが小さい頃いつも見ていた記憶があり、タイトル、司会のてんやわんや、チームの登場の音楽、そしてぞうさんチームなどのチーム名が鮮明に記憶されている。幼児期の記憶は原体験やトラウマなどその後の人生に大きく影響するという。家族そろって歌合戦で植え付けられ、アラレちゃんに補強されたさん付けの癖は、今も私にぞうさん、うさぎさんと呼ばせているのだろうか。家族そろって歌合戦とDr.スランプの両方を体験している人は多い。あなたの周りにもいませんか、ぞうさんって言ってる人。いや、きっと居るはず。

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