恐るべしセブンイレブン(平成14年5月16日)

 昼飯におにぎりを食べようと、宮城県北某所のセブンイレブンに寄った。昨年末の痛風騒動以来、出張中は半ばおにぎりが主食のようになってしまった。さて、梅とかシャケとかの他に、セブンイレブンで私は必ず赤飯おこわというおにぎりを買う。この3つを持って、レジに並び、会計を待った。パートのおばさんがバーコードリーダーを操る。すると、突然カウンターから出て、おにぎりの棚へ行き、残っていたもう一つの赤飯おこわを持ってきて両方を見比べながら言った。「すいません、賞味期限が来ているので、お売りできないんです」、「えっ」

 私はどうしても赤飯おこわが食べたいので、別に腹壊しても訴えないから売ってよと、おばさんに訴えた。しかし、おばさんは、「いえどうしてもだめなんです」という。どうやら、バーコードにまで賞味期限が入っているのか、売れば分かってしまうからのようだ。どうしても食べたかったが、「じゃあ、ロスにするならただで頂戴」と言おうかと思ったが、さすがに恥ずかしかったのでやめた。仕方がないので、赤飯をあきらめ、チャーハンおにぎりにした。

 あの2つのおにぎりはロスとして処分される。2時半だったが、賞味期限4時というおにぎりがもう売れないという。なんだかきつねにつままれたようだったが、金を払って買うという客がいるのに絶対売らない。仕入れは取り消せないから、原価は本部に支払わなければならない。まあ、その分売値に上乗せされているんだろうが、儲けようとして知らん顔して売ったら、POSでばれて、おそらくペナルティでもあるのだろうし、エリアマネージャーの目が光っているのだろう。はっきり言って、宮城の農村地帯の国道沿いのセブンイレブンである。こんなところにまで、マニュアルが徹底している。ファーストフード、ファミレス、コンビニにレンタルビデオ屋と、この世にマニュアル商売は多いが、ここまで何から何までがんじがらめに管理されてるのはコンビニが一番だろう。一体何で店の特色を出すのだろう。そもそもマニュアル商売に特色なんて必要ないか。マニュアル通りが100点満点として、どこまで完璧にマニュアルに近づけられるかの減点法でやっているのだろう。一人で何十店も担当している新聞社の担当員と違って、コンビニのエリアマネージャーは一人当たりほんの数店しか受け持っていないらしい。より精密なマニュアルを作り、それをいかに現場に完璧にこなさせるかが勝負なのだろう。マニュアルだから簡単だと思ってはいけない。実際に動くのは生身の人間であり、パートの主婦や女子高生など、およそ商売向きでない人たちを使いこなさなければならない。オーナーや店長、エリアマネージャーもさぞかし苦労が絶えないだろう。新聞社の担当員とコンビニのエリアマネージャーの比較についてはいずれ新聞裏話の方で書いてみたいと思う。

 それにしても、何故赤飯おこわにこだわるかって?一番腹にたまる感じがするから。

旅人お気楽極楽のトップへ

旅人のほーむぺーじ トップへ