イラク3ばかトリオの陰でお隣の国では大変なことが(平成16年4月18日)

 全く今回のイラクでの自作自演すれすれの人質騒動には振り回されたものだが、そのことは近日中にゆっくり振り返って書こうと思う。問題は日本中の目がイラクの3馬鹿トリオとそれを政治利用しようとする恐ろしい家族に注がれている間に、お隣韓国では総選挙の結果、北朝鮮の傀儡盧武鉉政権の与党ウリ党が単独過半数を獲得したことである。北朝鮮の傀儡と言ったが、任期4年の国会で過半数を取り、大統領の任期も残り4年となれば、もはやこの政権には怖いものはない。あるとすれば、金正日首領様ぐらいなものだ。今後、最初は静かに、後半は大胆に対北融和策が打ち出されてくるに違いない。それにしても、ウリ党は今回議席3倍増である。保守野党のハンナラ党は16議席減らしただけで、実際には金大中の民主党が大幅に議席を減らした訳だが、ウリ党の3倍増はやはりとてつもない数字だ。盧武鉉弾劾への反対票と言えばそれまでだが、盧武鉉政権の反米親北政策が事の善し悪しはともかく韓国国民に圧倒的に支持されたということである。同じ民族だからという共感はその通りだが、北朝鮮の金王朝が北の人民を史上最悪の圧政の下で生きることすら地獄という状態に置いていることには明らかに目をつぶっている。北朝鮮がナチスも恐れをなすテロ国家だという事にも目をつぶっている。北は金正日首領体制を維持するためならどんなことでもやる自分の事しか考えていない反妥協国家であるのに対し、韓国は紛れもない民主国家である。民主国家とは言い換えればみんなで同じ道を行くために妥協を続ける国家であり、そんな体制の国で、より北に妥協的な政権が出来れば、北の非妥協的態度にどんどん引きずられていくのは目に見えている。金正日は今頃ほくそ笑んで居るであろう。

 かつて金日成・朴正煕時代には北も南も半島統一が悲願だった。今はどちらもそんな元気はなく、北は体制延命のためにいかに韓国や日本から金を引っ張るかに汲々としている。日本にとっては拉致問題で、世界にとっては核問題で、北朝鮮の体制延命は何一ついいことがないのだが、議会でも多数を占めた北の傀儡盧武鉉政権としては、これから臆面もなく金正日の応援に乗り出すだろう。その際、野党を黙らすために、必ず日本が利用される。親北のイメージを覆い隠すために反日や反米が必ず利用される。全く、ただでさえ困った国、困った民族なのに、より一層困ったことになった。日本は今後より一層アメリカと緊密に対北監視・対決政策を採っていかなければならない。そうでないと、今度の選挙で事実上誕生した一国二制度の金正日連合朝鮮王国によってどんどん追いつめられていくだろう。山拓とか平沢勝栄が功を焦って北と接触するなどもってのほかである。韓国が北を支援し、体制維持のための経済援助を続ける限り、拉致被害者を取り戻すのは至難の業となった。最早、日本一国での経済制裁が本当に効き目のないものになってしまったのだから。

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