「朝日」平壌宣言白紙上等(平成15年6月15日)

 北朝鮮が、万景峰92号の新潟入港中止を逆恨みして、日朝平壌宣言の白紙を言い出している。何をかいわんやとはこのことなのだが、私などは核開発問題が顕在化して以来、とっくの昔に白紙になっていると思っている。おそらく、多くの人達がそう思っているだろう。そもそも、日朝平壌宣言など、署名すべき代物ではなかったのだから、白紙上等である。全くありがたいことに、日朝平壌宣言は拉致問題について明記されていない。しかし、金正日が拉致を認めたという事実は残っており、北朝鮮の悪逆非道は全世界の白日の下にさらされた。今更白紙にしたところで事態は何も変わらないし、北の核開発は明白な「朝日」平壌宣言違反なのだから、本来なら日本側から白紙宣言すべき所を大人の対応をしてきただけなのだ。

 今朝もどこかのテレビで北の飢餓問題を取り扱っていたが、いくら餓死寸前の子供達の映像を見せられても、もうみんなだまされないだろう。たとえ人道支援を行っても、その援助物資はそれらの子供達には届かず、平壌の特権階級と軍関係者の胃袋に消えて行くだけだということをみんな知っている。「対話と圧力」といっても、圧力に比重をかけて、北の現体制を打倒しない限り、あの子供達が援助の米を食べることはないだろう。ところがだ、未だに北の体制保証こそが核問題の解決につながると寝ぼけた事を考えている人達がいる。わざわざアメリカまで言いに行った田中均はもちろんだが、やっぱりというか、北シンパの金大中だ。朝日コムによれば、南北会談3周年のKBSの番組で金大中は「米国が北の体制を保障することだけが解決策だ」と訴えたそうだ。産経webでは同じ問題を共同電として、北が核を放棄することが先決で、それに対して米国が体制を保証することで解決出来るとしており、見ようによっては正反対の切り口である。いずれにしても、体制保証を言っていることには違いない、それによって北の人民がどれだけ苦しむかは見て見ぬふりのようだ。何度も言うが、金正日と朝鮮労働党の延命に手を貸すものは朝鮮人民の真の敵である。今こそ、政治家中心史観を批判する人民史観の歴史家の皆さんに声を上げて欲しいものである。

 さて、我らが安部官房副長官は、朝日コムによれば、北朝鮮が話の出来る相手なら、覚せい剤を密輸したり、偽札を刷ったり、日本から密輸して大量破壊兵器を作ったりしないし、13歳の少女を拉致したりしない。ほとんど暴力団がやっている行為をやってる。対話だけで分かると言っている人は非常識だと横浜での講演で述べたそうだ。全くその通りであり、北朝鮮=暴力団と規定してもいいだろう。何より、常に自分の都合だけでモノを考え、堅気の迷惑など考えないところがそっくりである。北朝鮮と対話出来ると思っている人達は、暴力団とも対話で解決出来る人達なのだろう。ASEANの会議でも拉致問題を取り上げるそうだし、ベトナムまでも非難声明を出した。北は暴発など出来ない。今後ともより一層の圧力が必要で、圧力による対話のみが、北の拉致問題、核問題を解決するだろう。我慢のしどころである。国内でも、野中広務の台頭だけは許してはならない。

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